2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『源太左衛門~真田六文戦記~』第六文銭(最終話):硝煙設楽ヶ原

天正三年五月二十一日、早朝― 朝靄(あさもや)の霧掛かむ設楽ヶ原(したらがはら)の草野に、源太は立つ。 ブヒヒィィン!! 騎馬の嘶(いなな)き。 手綱をグイと握り佇む様、精悍堂々たる武者振りよ。 精鋭武田が騎馬軍団は横列一帯に陣を成し、命運決す其の時…

正史『三国志』における徐晃まとめ

陳寿 著、裴松之 注『三国志』魏書 十七 張楽于張徐伝より。 ■初登場 徐晃字公明 河東楊人也 司隷河東郡楊県の人・徐晃は、はじめ郡吏となり、車騎将軍・楊奉の賊徒討伐に従軍して功績をあげた。 李傕・郭汜の争乱では、帝を救って洛陽へ帰還するよう楊奉に…

吉川英治『三国志』における徐晃まとめ②

■(七)望蜀の巻 ◎潼関を失す 馬超の猛攻を前に、潼関を守る鍾繇は至急の援軍を曹操に乞う。 命じられて曹洪・徐晃の一万が救援に駆け付けるが、馬超軍の執拗な挑発で曹洪は血気に逸ってしまう。 『丞相のおことばを忘れたか。十日の間は固く守れ。手だしは…

吉川英治『三国志』における徐晃まとめ①

■(三)草莽の巻 ◎初登場 『楊奉の部下に、徐晃、字を公明と称ぶ勇士がある。』 李傕・郭汜の争乱の折、献帝を守護すべく駆け付けた楊奉軍。 中でも徐晃は、火焔の如き大斧を奮って追手を蹴散らし、獅子奮迅の働きで見事帝を守り奉った。 ◎李楽を討つ 逃避行…