人間は訳が判ったからって物を怖れぬと限らぬ

 

朝、幼児が熱出した。

妻に病院お願いして自身は仕方無く出勤、仕事9:00~18:00。

昼食はスープ春雨(コーン味噌味)。

お昼家に電話したところ薬で熱下がって後はゆっくり休めば大丈夫との事、最近急に寒くなったので風邪をひいてしまったのだ。

 

 

【ゲーム】

◾️妖怪三国志 国盗りウォーズ

国盗り戦セッション終了、1位!

ありがとうございました。

16時終了予定のアプデが23時現在も終了時間未定にてまだログイン出来ず、なかなかこんな事は無い、運営様大変な事態で大大変と御察し致すどうか御無理なさらず。

 

◾️ポケモンマスターズ

カミツレさん出ずガチャ爆死、石全て失う。

 

 

【読書】

◾️南方熊楠『十二支考』「馬に関する民俗と伝説」

三十頁ほど進めた。

馬の説話古今東西縦横無尽蔵に展開される楽しいね。

淮南子』に見る人間万事かくの如してふ塞翁が馬、欧州聖ゲオルギウス馬の毒竜退治、真田左衛門佐信繁天王寺口にて伊達陸奥政宗の騎馬鉄砲破るの譚、魏の王粲『英雄記』を出典に公孫瓚白馬義従について等も言及され網羅的だ、馬と人とは古来密接であり。

ちょうど並行して読み進める北方謙三史記 武帝紀』で騎馬民族匈奴、漢の騎馬隊率いる衛青将軍ら馬と対話し共に生きる様が活き活きと描かれる所とリンクしタイムリーだ。

こちらに登場する前漢の飛将軍・李広とは『キングダム』主人公、信のモデルとなった秦の李信将軍の末裔で、李広の孫・李陵将軍は中島敦『李陵』の李陵という連綿たる系譜。

熊楠先生引いて「廉将軍の三遺失」さらっと述べらるるは昨日書き置いた趙の廉頗将軍について、奸臣郭開の讒言に遭い魏に奔るもの。

 

文中、新鉄道が鬼門を向いて敷設されるを民衆怖がり収益上がらず、近代開化せし昨今に鬼門など全く言うべきで無い由、弁じて衆妄を排し鉄道繁栄させるのにはどうしたものか、と相談された旨あり。

熊楠先生答えて曰く、米医学者ダンカン・マクドゥーガルの説引いて、

「人間は訳が判ったからって物を怖れぬと限らぬ。

自分は動物園で鉄檻固くて猛獣出て来る筈なしと判れど、虎が此方へ襲ってくるかもと怖ろしくて身に寒さ覚えるを制し得ず。

ましてや凡衆、鬼門の祟りなど有無確証を認めぬから、用心に越した事はなしてふ了簡ほぼ天性。

かかるに蘇秦張儀の弁で其の妄を説こうと容易に効かず。

(中略意訳~)世の風俗を変える事は大変難しい」と。

 

これは非常に重要な事だと感じた。

私も常日頃そのように考えていて、例えば麻雀において"流れ"を論ずる時、とつげき東北『科学する麻雀』は高校時代来の愛読書だが「配牌に流れは無い。人の印象に過ぎず」と断ずる。

全くそれには同意して、配牌数理とは厳然たるオールランダムでツキが良いから良い牌来たるなんて現象は起こり得ず。

ただし人がやる事だから、打牌には流れがあると言える。

意識無意識に今までの流れを認識する心理が、人間の判断力に深層で微々たるも確実に作用するだろう。

ロボットじゃないからね。

だから鬼門なんて無い、と判っていても、信じてないけどね、でもちょっと心の奥底で何か嫌な感じだよね~~と感じる心を制し得ず。

名前の画数とか、デイリー占いとか、大安吉日仏滅凶日とか、全く科学的根拠無いそれを信じて行動変化せしむなど迷信甚だしいとは前提なれど、それをどうと感じる人の心は確かにある。

科学的合理的冷静判断を尊ぶ『孫子兵法』にも、ただしガチゴチに理詰めして兵らの人の、心を軽んずべからずとは厳に説かれる所。

 

極論だが有名な話に中国戦国時代の斉の田単将軍が、才智煥発なれど新鋭のため衆に号令する威厳が伴わぬ、と考え全く只の凡人である兵一人を「彼は神の預言者」と仕立て、何をするにも彼を崇め奉り神からの宣託という形で号令した。

(立案者たる田単が有能なので)毎回毎回作戦が成功する。

その度に「神の御意思だ」と言うから、兵も民もその気になって、どんな命令でも聞くようになったという。

人間にはそういう所があるから、正しい事を言っても素直に通らない時は、心理を配慮して動けば上手く行くかも肝に銘じておきたい。

 (※ちなみに余談だが上述のダンカン・マクドゥーガル医師は「人間の魂の重さは3/4オンス」と断じた業績で有名、これは伊藤計劃円城塔SFサイバーパンク長編『屍者の帝国』で印象的に描かれていた。)

 

 

 

【模型製作】

ジオング塗装中。

 

 

【酒】

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麦潤

 

息子の熱下がったといえ本来急ぎ帰宅すべき所だが、本日かねてより約束の友人と食事予定が入っていた。

妻に相談すると子は大丈夫との事大変申し訳ないが宜しくお願いして、さて友人と一献交わし語らい、控えめにさせて頂き帰路に就く。

大学時代十年来の旧友、あらゆる話題華が咲く無二の親友にて、積もる話盛り上がり楽しい時間を過ごさせて頂いた。

 

帰宅すると子はすやすや寝てた、熱は微たり。

妻には朝から一日中看病くださり心から感謝申し上げる。

おみやげに妻が好きなニューヨーク・チーズケーキを買って帰り、喜んでくれた。

夜中食べると良くないから明日お昼に食べるという。

 

今は風呂上がってベッドで息子の手を握り、横に伏したりこのまま一緒に眠る。

 

 

終わり