徐晃伝 二十三『軍神・関羽』

 

※この物語はフィクションです。

 

徐晃と満寵は騎首を並べて、樊城を出撃した。

 

孫呉の猛攻に苦しむ曹仁が江陵で救援を待っている。

 

しかし、江陵の北道を封鎖し曹・孫の合戦を睨んでいた関羽は樊城の動きを見逃さず、一軍を率いて進撃を開始した。

 

 

「・・・計画通り。

まずは陽動に乗ってくれたね」

 

満寵は活き活きと、その脳裏に描いた軍略を進める。

 

「うむ。

では李通殿、後は手筈通りに。

江陵はお任せいたす!」

 

「承知した!」

 

江陵の曹仁を救うべく、将・李通が大隊を率いて援軍に向かう。

彼らが味方と合流し、無事撤退する時間を稼ぐためには、関羽率いる劉備軍は今しばし足止めする必要があった。

 

徐晃と満寵の一軍は進路を変え、踵(きびす)を返す。

狙うは関羽の軍勢、その側面へと横槍を突いた。

 

 

両軍は漢津(かんしん)の地で激突。

 

訣別以来八年の時を経て、徐晃は再び関羽と邂逅する。

 

 

 

 

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劉備軍は予想外の方角から攻撃を受けて、浮き足立つ。

 

「ひるむな!隊列を整えよ!」

軍営から急ぎ駆け出て、将・関羽が指揮を執る。

 

 

戦場に翻る「徐」の旗印。

整然と陣形を成す敵軍の様を見て、関羽は嬉々として武人の滾(たぎ)りを感じた。

 

「・・・久しいな徐晃殿!

ここで一戦交えるというか・・・しからば過日の宿命、今日こそ果たさん!」

 

偃月刀を奮い、猛将・関羽曹操軍を迎え撃つ。

 

 

その雄姿を戦場に捉えて、徐晃は大斧を固く握りしめた。

「・・・満寵殿、しばし指揮はお預けいたす」

 

「任せてくれ。

徐晃殿、武運を祈る!」

 

 

 

「いざ!徐公明、参る!」

 

 

徐晃は牙断を振るい、宿命の武人・関羽との戦いに挑む。

 

 

 

 

徐晃伝 二十三 終わり